東日本大震災の震災復興民間ボランテイア支援方法の考察
第二版:平成23年4月7日
今回の被災で、伊達市役所へ毛布、衣類等の届け出、保原ゆうゆう体育館の避難者支援、福島県の救援物資の富士通アイソテックへの搬入運搬作業のボランテイア支援活動をさせて頂いた。これらを通してボランテイア支援方法を考察する。
尚、扱う問題、課題が複雑なので、大所高所、きめ細かな視点から検討が必要なので、本考察は何度も修正が必要で有ると考える。
今回地震の特徴
3 月 11 日午後 2 時 46 分ごろ、マグニチュード 9.0 の世界初の記録の地震が東北地方太平洋沖で発生。青森県、岩手県、宮城県、福島県、茨城県、千葉県の海岸線沿いが、地震発生から約30分以内の短時間で高さ16メートルを超え、内陸へ5Kメートルを越える浸水の大津波に襲われた。岩手県三陸地域は過去に津波被害が多く発生しており、世界一の高さを誇る堤防建設、住民の常日頃からの避難訓練等が実施されていた。3月28日現在で届け出の有る死者、行方不明者が合せて28000人、避難者は28万人の過去に例を見ない広域災害で有る。被害は更に拡大の傾向で有る。
今回の震災では震災被害として初めての、東京電力福島第一原発爆発事故(福島県双葉郡大熊町大字夫沢字北原)の深刻な状況が継続してる。地震、津波大国の日本の原発建設には絶対に事故が発生しない、充分に考慮された建設建屋で有ったが、想定を超える復旧の目途が立たず、目に見えない敵で有る放射能漏れの被害が拡大し、東京、千葉迄の広域汚染で、水道水、空気、土壌から規定値を超える放射能濃度が検出されている。風評などから来る過敏な被害が出てる。原発傍の海水からも非常に大きな異常値が検出されている。原発事故対策(止める、冷やす、閉じ込める)が困難で、対策は長期化予測されてる。がここでは本文の趣旨と異なるので、詳細な被災状況は他の報道記事を参照して頂き、以下、本題に戻る。
復興へのステップ
世界的、日本国家的なレベルから復旧、復興方法を当然ながら、検討すべきだが、ここでは今回実践活動をさせて頂いた、伊達市保原町地域に的を当て復興の方法を考えてみる。
大災害対策には状況が刻々と変化する状況に対して、
対処方法
①適切でリアルタイムに、
②タイムリーに、
③迅速で、
④きめ細かく、
⑤大胆な対応が必要とされる。
この為には、現状把握
①正確な現状分析、
②ニーズの把握が必須で、それに、
③どのように答えるかで有る。
対応資源
①当座の限られた資源(人、物、金)、
②今後の資源の増加(各地からの支援隊、援助物資、義援金)をどのように
対応優先順位 (時間の経過と共に変化する、プライオリテイ付けを行う)
①第一優先とされるのは人命救助、弱者(老人、病人、子供等)への
環境(避難所、衣類、医者等)整備で有る。
②次に一般市民へのライフライン(電気、水、ガス)の確保。
③次に衣、食、住の確保。流通(道路、車、燃料等)の確保。
④次に情報インフラ(電話、ネット、テレビ、ラジオ等)の確保。
⑤次に、次々と各種インフラ(学校、病院、等)の確保、他の確保である。
震災状況、現状認識
詳細、写真等はブログ参照 http://yamatokato.blogspot.com/
伊達市保原町は地震当初、ライフライン(電気、ガス、水道)が場所により異なるが、断たれた。一週間程でほぼ回復した。伊達市の活躍が大きく寄与した。特に断水回復は一番遅れた。行政の指定した公民館、他の場所は水補給待ちの行列が出来、2時間待つ者もあった。民間の水道の提供、井戸水の提供が有った。霊山虹彩館等は山の湧水の風呂施設利用できた。
保原町の家屋の倒壊は無く、ブロック塀が倒れ、屋根瓦の破損が多く有ったが、住居、衣類は確保できた。食料は各大型スーパーのダメージが大きく、陳列棚からの商品が落下し、建屋の損傷が大で、危険、商品運搬物流がガソリン不足で供給されなく、再開店が遅れた。あるスーパーは駐車場に商品を陳列して青空販売した。再開店情報は購買客待ちの行列ができた。開店と同時に品物は直ぐに完売した。しかし、震災当日から小売店は営業に非常な努力を行い、食材、他の供給に大きく寄与した。改めて古からの商店街の底力を見た。スーパーの食材供給も2週間後の今は、ほぼ回復しつつある。
場所による道路の亀裂、橋の損傷による通行止め、水道管の液状減少での隆起、各家庭のプロパンガス管の転倒、電話が繋がりずらい、特に携帯電は繋がらない、これも2週間後の今は、ほぼ回復しつつある。インターネット、携帯メールは異常なし。
ガソリン、灯油の供給不足。これは、現在も続いているが、大型タンクローリが順次県内に入っており、4月に入れば、ほぼ回復すると予測される。4月7日現在の保原町はほぼ潤沢供給と成った。
現在、今後続くであろう最大問題は原発事故の終息の先が見えないことで有る。既に原発から30K県内は避難指示、屋内退去の指示が出てるが、3月31日のテレビニュースで、IAEA=国際原子力機関は、隣町の飯館村(原発から40K)の放射能濃度が基準値の2倍を超えてると発表。政府は状況を見て、避難指示を出すか検討するとの政府見解。
原発対応で有名なフランス、他各国家から原子力専門家、必要設備、他を持参して続々と日本へ応援で入っている。専門家の意見では復旧安定化には10年規模の対策時間が必要と言ってる。伊達市(原発から60K)も最悪状況変化を想定し、避難対応も視野に入れて検討すべき段階で有る。伊達市役所は表面に出す必要が無いが、内部の担当部門としては検討を進めるべきだ。
ボランテイア支援活動方法
上記の現状問題点への対応は国、県、市、町の行政としての対応が必須だが、対応の長期化を考慮すると、設備、物資、人材等のあらゆるものの対応不足が想定される。ここでは人材不足への人材ボランテイア支援対応を主として考える。
ボランテイア支援方法には、行政からの要請に答えての支援と、自らの考えで実行する支援方法が有ると考えられる。人材ボランテイアとは、要請側、支援側が共にボランテイア本人の特技、専門を把握することが重要である。適材適所の配置が効率的、有効的で有る。
今回の被災で、避難者、避難地に向かうインフラ整備が問題と成った。道路、車のガソリン、電気、水等が整備されないと、思うように支援が出来ない。現在、最大の問題は原発から20km地域には放射能汚染で進入できないことで有る。
復興へのステップ別の人材支援方法(伊達市保原町に的を絞った)
現状把握
①把握目的を明確にする。
上記の対応優先順位を基にして、大、中、小項目に分けて明確にする。
②ありのままの現状を調査する。
上記目的の為のデター収集用のフォーマット用紙を事前に準備作成する。このフォーマットは 後でEXLEデータ処理出来るように、格子フォーマットに出来るだけ、数値化して記入出来る ように考慮する。
③今日4月7日のテレビ放映で、浪江町長が悲痛な叫び
原発から7KMの避難指示区域で、放射線影響で行方不明者の現地調査が出来ない。何時、 戻ることができるのか?将来計画も出来ない。現状報告が無いので、全く分からず、不安だ。 と叫んでいた。現状把握が如何に重要か、どんなに酷い状況報告であれ、全く情報が無い程 恐ろしいことは無い。現状認識が有ればこそ、次なる心構え、対応が考えられる。
東京新聞:海外の専門機関は、気象庁の観測データに基づき、独自の拡散予測を公表してい る。これまで積算された放射線量も示されないと、かえって国民は不安だ。政府はスピー ディーに対応すべきだ。「直ちに人体に影響がない」などと語るよりも、正直な数字こそ、 安心できる尺度になる。
③情報収集方法
この情報収集がかなり難しい。情報収集の現場状況に合せた、臨機応変な対応が必要で有る
・上記のフォーマット用紙が無い、直ぐに情報収集せざるを得ない場合は、自己判断の観点か ら、現場を見て、聴いて、メモ、写真、録音を取るしかない。後で、格子フォーマットに記入す る。PCへのデーター取り込み。
・現場に親機のPCの設置、ネットへの接続。避難者への個々の聞き込み等で、親機への無線 通信可能なハンデイターミナルの準備は理想だが、かなり実現は困難。
・携帯電話は殆どの人が持ってるので、これを最大限に生かすことが非常に有効である。 テレビ等で実際に活用されてる実例を観た。Twitterへの登録、携帯電話に先ずは現場状況 を被災債者、聞き込み者がランダムに呟く。上記の聞き込みフォーマットが出来たら、それを 意識してヒアリングして呟く、写メールを発信する。
・これらの情報を目的別に整理するソフトを開発する。現に多くのソフトがボランテイア開発さ れ効果を発揮してる。ソフトバンク社長の孫正義氏は被災地へ大量の携帯電話を提供した。 通話料金は無料かどうかは後で確認する。
・避難所の掲示版に手書きで書かれた安否情報をTwitterで写メールした、名前を観た別の 人がPCに登録配信公開して、安否確認が出来た事例が有る。
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