ボランテイア支援活動の所感 第1報
先日、福島民報新聞で伊達市役所で布団、毛布、衣類受付の案内が有ったので、2日に分けて届けた。伊達市保原社会福祉協議会にボランテイア登録を行った。
3月20日(日)天候晴、午後曇り、気温日中3℃
ボランテイア支援活動開始
伊達市社会福祉協議会からボランテイア支援要請の電話連絡があった。
保原町ゆうゆう体育館で約100人の南相馬、浪江町、他地域からの避難者を受入れてる。8:30に伊達市保原社会福祉協議会へ集合して体育館に職員と向かった。ボランテイア支援者は私を含めて3人。
事実認識
1、避難者は60歳以上の大人(最高高齢者は90歳)が約半数。生後5ケ月の新生児、幼稚園児(双子を含む)、小学、中学、高校生10人で有る。幼児は屈託なく遊んでいた。
後30秒遅れたら命が無かった方、川俣町、他、あちこち避難所をたらい回しされやっと、当避難所に辿りついたと言っていた。体育館にダンボールを敷いて、布団の上で休んでいた。数ケ所、プライベート確保の為、ダンボールで仕切りをしている所も有った。
衣類着替え場所も確保されていた。体育館中央には2台のテレビが設置されていた。壁側にはボランテイア支給のシャンプー、りんご等の箱が積まれていた。
夜間の室内照明は安全の為か消灯されておらず明るく寝ずらいようだ。暖房の石油ストーブは数ケ所に有りストーブの回りは暖かかったが、離れた所は寝るのには寒かったそうだ。
2、伊達市の女性職員の2人が対応していた。朝8:00から夕方8:00迄の勤務でその後、交代2人で翌朝8:00迄の勤務だそうだ。伊達市は600人の職員がいるが、災害対応が2/3の組織体制と言ってた。
3、途中から福島県職員の2人が追加された。これまでは出納課に所属されていた。今日は泊まり込みで、寝袋持参だった。
4、被災者は自ら組織を編成し、番場さんをリーダーとして、連絡係、食事係、物資運搬係、他の係で有る。
5、布団、毛布、衣類は大きな支障の無い程度は支給されていた。
6、食料はパン、ご飯、飲み物等が過剰に供給され、余っていた。飲み物は賞味期限が間もなくなので、早く飲むようにとの指示が有った。食料はトラックで運搬されていた。豚汁等は近くのボランテイアの手づくりだった。
7、体育館のトイレ等は清潔に保たれていた。お湯等も電気ポットから自由に飲める。
8、入口の掲示版には緊急医療連絡場所、伊達に有るカッパ王国入浴所の案内、洗髪の案内、現在の避難者数、避難者による組織(担当者名)が記入されていた。又、本日の福島民報、民友、毎日新聞が充分な部数が有った。
9、職員控室が確保されており、緊急時にはインフルエンザー患者の隔離室に対応すると思われた。外の喫煙場所では各自の情報交換をしていた。
10、地域の美容室の方々が女性の洗髪を希望する人のグループ化して、私も近くの美容室へ引率した。又、カッパ王国への入浴移動も有った。
11、子供達の遊び道具が不足してたので、近くの図書館、幼稚園からの提供、大人への将棋、囲碁道具の提供を社会福祉協議会へ依頼したが何かの規制が有る為か不可で有った。一部、地域の方から本、トランプ、縄跳びの持参が有った。
12、私は避難者へ「寒くないか?何が欲しいか?困ってることは?」等のヒアリングを行った。社会福祉協議会へヒアリングリストの作成を依頼したが、これまた、理由不明だが、不可だった。子供達への提供として、地域ボランテイア団体の本、紙芝居読みの方々が来られて、子供達は大喜びで、明日も又、来て欲しいと言ってた。
13、食料の運搬手伝いを行ったが、体育館は2階に有るので、避難者の男達は重い食料を階段で上った。
問題、課題と提案
1、今回のような重大問題が発生した場合、“戦略、始めに組織有り”だが、行政の福島県、伊達市、社会福祉協議会の連携プレーがスムーズで無い。又、社会福祉協議会は伊達市の管轄では無く、福島県の管轄と言ってたが、何故に伊達市を経由しないか不明。
当場所は避難者の組織がしっかりしてるので、避難者のリーダーとのミーテイングが随時行われ、情報交換すべきだが、これが無い。どちらかと言うと、避難者組織に任せており、行政の責任自覚が足りないと感じた。又、地域には町内会、ボランテイア、宗教団体等の既存組織が有るが、これらの組織を余り活用してるようには見受けられなかった。
2、今回のような重大問題が発生した場合、正確な現状認識、情報のデーター化、情報のリアルタイムでの提供、データーの一元化、共有化が必須である。これらに基づき、迅速な的確な対策指示が出来る。
今回の現状はこれが機能してない。これらの情報の纏め、伝達にはネットに繋がったパソコンの設置が必須であるが、避難者数の正確な把握が必要だが(食料の的確な手配数、避難者の逃亡、他)、手書きの紙で良く分からない表が壁に貼られていた。避難者の新たな入居者、退去者、他が把握できない。
川俣町から回された避難者は川俣町の避難所受付にはパソコンが設置され管理されてると言ってた。伊達市の本日のHPでは3月15日現在の数値で有り、具体的な氏名が不明。不明者の消息安否確認の為にもこの避難者の現状把握が必要でHPでインターネット公開すれば、伊達市職員の電話対応業務が大幅に軽減されるだろう。その他の必要データーのHP公開はあらゆる効果が予測される。又、ヒアリングリスト、その他、現場で気づいた情報収集リスト、上層部からの伝達資料等の提供がリアルタイムで業務が遂行出来る。
3、今後の避難者の最大の関心事は何時までここに居なければならないかで有る。
阪神大地震でも問題と成ったが、長期の集団避難生活で死亡する人が多かった。
暫定的に伊達市の市営住宅、個別住宅等の施設への転出を検討必要であり、伊達市本庁へ電話したが、しばらく経っての電話返事は、そのような事は検討してるが、具体的なニーズが無いと動けないとのお役所的回答で有った。
パソコンの早急な設置が必要で伊達市職員に提案したが、ネット配線が無い、他のネガテイブなお役所的な回答が返ってきたが、設置方法はそんな大きな問題でなく、直ぐに解決できると考える。職員は上層部へ提案すると約束して貰った。
以上、気付いた点について述べたが、現場職員の方々、他皆様はそれぞれ一生懸命頑張っており敬服するが、大所高所から冷静に全体を見る管理者が必要と感じました。
明日からそれらの視点を含めてボランテイア支援活動のお手伝いを考えていたが、夜8時頃に社会福祉協議会の担当者から、明日は体育館の対応人員が充分なので、自宅待機して欲しいと電話が有り、非常に残念で有る。
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